昨今は絵本の良さが見直され、大人でも楽しめる絵本がジワジワ広まっています。
しかし大多数の大人は、日頃絵本を読むことは少ないでしょう。
今回は、パパママになった大人が、生まれたばかりの赤ちゃん、乳幼児に読ませたら良い反応が返って来る絵本ばかりを取り上げました。
主役は子ども、でも読み聞かせる大人も思わずのめり込む(笑)人気作家による人気絵本を見ていきましょう!
読み聞かせに自信のないパパママにも読み聞かせのヒントが掴めますよ。
読み聞かせのヒント「読み聞かせが良い」のはなぜか?
赤ちゃんは誕生後から「自分が反応することで他者から反応が返ってくる」という概念を学んで獲得していきます。
これがコミュニケーションの基礎です。
語彙力は親子のコミュニケーションから増えていくので、目を見て反応し、文字や絵を見せて話しかけることでのちのちの言葉の習得を促していくことができるのです。
これが読み聞かせが良い理由です。
読み聞かせのうまい下手はあまり関係ありません。
抑揚付けや、登場人物それぞれの声色を付ける必要はありません。
読み聞かせのヒントは一音、一語をハッキリ読むことを意識して赤ちゃんの耳に届けてください。あとはきちんと子どもの反応に反応することです。
あとはきちんと子どもの反応に反応することです。読み聞かせに自信がなくても大丈夫なのです!
読み聞かせは0ヶ月から初めても構いません。
最初は反応が乏しくても生後4.5ヶ月で脳みその聴覚野と運動野が神経でつながり、赤ちゃんはよどみなく音に反応し始めるようになってきます。それまでは経験を積むことがとても大事です。
こうしてたくさんのことを学ぶ赤ちゃんの頭の中は、生後1年で脳のサイズが2倍になり、3歳になる頃には成人の脳の80%の大きさになります。
6歳までに成人の脳の90%の大きさになり、20代になるまで発達を続けることが分かっています。
0歳からのおすすめ絵本を紹介!参考動画リンク付き
乳幼児の絵本に最適なのは音が楽しい本だと聞いたことがある人もいるでしょう。
- 「擬音が豊か」
- 「語呂が良くてリズミカル」
- 「歌いやすくて唇を使った「ぱ」音など発語するきっかけになる」
- 「楽しい音が繰り返される」
という特徴がそれぞれにあります。
今から挙げる絵本は…秀作揃いです!
0歳からのおすすめ絵本その1「あっぷっぷ」
♪だーるまさん、だーるまさん、にーらめっこしましょ、わらうとまけよ、あっぷっぷ♪の歌を聞いたことのある人は多いでしょう。
お話自体は短いのですが、繰り返される音を聞くうちに赤ちゃんが口真似しようとするでしょう。
幼児になって言葉が喋れるようになっても、子どもから何度も読み聞かせをせがまれ、あっぷっぷの変顔対決をしながら親子コミュニケーションが出来ると多くの先輩パパママから定評のある絵本です(変顔が大変ですという声もよく聞きます^^;)。
はっきりしっかり発音しやすい文なので、読み聞かせるのにも適しています。
0歳からのおすすめ絵本その2「くろねこかあさん」
白黒のモノトーンの絵本ですが、新生児の絵本デビューにうってつけです。
その理由は、新生児の視力は0.02程度で明暗のくっきりしたものが見えるレベル、具体的には20〜30cm程度の距離が見えるレベルです。
白黒といった明暗のはっきりした絵が見やすく興味を引くのです。
白黒の絵本を見せると赤ちゃんの目は釘付けになるのでお試しあれ。黒猫ママに白猫3匹、黒猫3匹の可愛いお話です。
この絵本は赤ちゃんの視覚だけでなく、聴覚にもぬかりのない工夫が施してあります。言葉の繰り返しが多く「くろねこかあさん、こねこをなめた。しろねこさんびき、いっしょになめた」等、韻を踏んだ文章です。節をつけて歌いながら読むこともできます。
0歳からのおすすめ絵本その3「だるまさん」シリーズ
「だるまさんが」「だるまさんの」「だるまさんと」の3冊のシリーズです。
1冊完結なので全て揃えなくてもいいのですが、お話が短いのと、全て揃えて読み聞かせた方が子どもの反応が大きいです。
お馴染みの♪だるまさんがころんだ♪のフレーズのように一音ずつきっちり読んで、溜めて、ページを勢いよくめくって…と、子どもの反応を見ながら親子で楽しめる絵本です。
この絵本も、デビュー絵本に良し、1歳過ぎても喜ばれます。保育士さんたちにも好評です。
0歳からのおすすめ絵本その4「いないいないばああそび」
♪いないいないばあ♪は昔誰もが遊んだことでしょう。
仕掛け絵本になって、子犬、鳥、猫、怪獣、女の子、ママがいないいないばあをしていく物語です。
思いっきりパパママが働きかけて読み聞かせてください。
♪いないいない♪の部分は手を隠して、♪ばあ♪の部分は仕掛けの手を開いて大きな声で読むのがポイントです。
大きな絵と、大人がつい楽しく読み聞かせたくなる仕掛けで人気が高い絵本です。デビュー絵本にしても良いです。
活字本を読むのが当たり前の大人にとっては短いストーリーばかりで、普段の大人目線で読むと物足りないと感じるでしょう。
子どもの反応を見ながら読み聞かせのコツを押さえて読むと絵本の良さがよく分かる…そんな絵本ばかりを紹介しました。
もし初めは思った反応が返ってこなくても心配しないでくださいね。
先輩パパママの経験では、繰り返して読み聞かせたら次の展開を予測して楽しみな反応を返したり、読み方を変えるとパパママの反応が面白くて楽しんでくれたり、時を置いたりすると反応がまた違ってくるという声も聞きますから!
パパママがリラックスして子どもの発達を楽しむと、子どもも楽しんで発達していくものです。さあ、恥ずかしがらずにトライ&デビューしましょう!
1歳前後の乳児へのおすすめ絵本を紹介!参考動画リンク付き
さてさて、続いては1歳前後の乳幼児におすすめな絵本を紹介!
ポイントは音が楽しい本です。
「擬音が豊か」
「語呂が良くてリズミカル」
「歌いやすくて唇を使った「ぱ」音など発語するきっかけになる」
「楽しい音が繰り返される」
という特徴のある絵本を選んでください。
言葉への興味を持たせるのが狙いです。
今回挙げる絵本も、親子コミュニケーションが自然にできてしまう、よく練られた秀作揃いです。
1歳前後のおすすめ絵本その1「わにわにのおふろ」
木版画のやけにリアルなワニの絵で、第一印象は可愛くないのですが、強面なのに人間臭い、むしろおっさんっぽい動きのワニにたちまち子どもも大人もハマります。
大きくなってからもこの絵本を読んでもらったと印象に残っている人が多い人気シリーズの第1弾です。
お行儀のいいワニではないところが毎回子どもに突っ込まれます。
読み聞かせながらお風呂に入る場面で「あ、ジャンプした!」カラオケの場面では「オーイェーだって!」など突っ込みを言いながら絵とお話に夢中です。
擬音語が豊かなのもこの本の大きな魅力。保育士さんからの人気も高く、子ども受けも大人受けも良いわにわにシリーズです。
第2弾「わにわにのごちそう」
第3弾「わにわにのおでかけ」
第4弾「わにわにのおおけが」
第5弾「わにわにとあかわに」
1歳前後のおすすめ絵本その2「しろくまちゃんのほっとけーき」
1972年から発売されるロングセラーです。
ミッフィー調のわかりやすく可愛い絵と、ホットケーキを焼く時の様々な擬音が、まさに読み聞かせにぴったりの絵本です。
食べ物を作る楽しさ、食べ物が出来上がるまでの美味しそうな匂い、他の人と一緒に食べる嬉しさが自然と伝わり、自ずと子どもの食べ物に関する関心を高めます。
ホットケーキを焼く時の擬音「ぽたあん、どろどろ、ぴちぴちぴち…」は絵を指差ししながらじっくり子どもに聞かせるのがポイントです。
子どもが目を輝かせて聴いてくれる反応が大人にとっても嬉しくなりますよ。世代を超えて人気の絵本です。
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1歳前後のおすすめ絵本その3「もこ もこ もこ」
人気作家の谷川俊太郎さんの絵本です。
子ども向けの絵本でありながら、大人向けの絵に見える実に不思議な作品です。
目を惹く絵の美しさと最小限の擬音語の魅力が子どもの目と心を惹きつけます。
「もこ」「しーん」「ぱくっ」といった擬音語をはっきり読んだ後、たっぷり余韻を残して1ページずつめくってください、紙芝居のように。
何を書いたテーマなのか答えはないので、一体何の話なのか想像の赴くままワクワクします。
不思議と子どもに読んでと何度もせがまれるという親御さんの話を聞きます。親子でこの絵本の余韻の虜になる人もいます。
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1歳前後のおすすめ絵本その4「ぎゅっ」
1匹の子ザルのジョジョは、ゾウやヘビやキリンなどの親子が次々ぎゅっと抱きしめ合っているのを見て、自分もママからぎゅっとされたくなります…そこへジョジョを呼ぶ声が。
繰り返される擬音語は「ぎゅっ」ばかりなのに、こんなにママと子の心を温める物語は他にありません。
綺麗で表情豊かな絵と最小限の「ぎゅっ」の音をじっくり親子で堪能してください。
先輩ママから高く支持される名作です!
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1歳前後のおすすめ絵本その5「どんどこももんちゃん」
擬音語「どんどこ」がたくさん散りばめられています。
ももんちゃんは急いでどんどこどんどこ進みます。
途中でクマさんに通せんぼされても倒し(!?)転んでも、それでも急ぐ理由は何でしょう。
太鼓の音のように擬音語を読むと子どもはばっちり食い付きます。
パパが読んだら子どもが大喜びしたという話も聞きますので、普段仕事が忙しくて子どもとの時間が取れず、子どもに懐かれなくて困っているパパは選ぶべきでしょう。
パパママのどちらがこの本の読み手になるのかきちんと担当分けしておいてくださいね(笑)。
子どもの気持ちを鷲掴みする絵本です。
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1歳前後のおすすめ絵本その6「はみがきあそび」
歯磨きを嫌がる子どもに困った先輩パパママが選ぶ絵本です。
100%歯磨き嫌いが治るとまでは行かなくても、歯磨きって楽しいなという気持ちにさせてくれる魔法の絵本です。
「歯が生え始めたのでら口の中に歯ブラシを入れるのに慣れてもらいたい。でも子どもは全力で嫌がって困ってます。」という親御さん!
最初は歯磨き嫌いの子どもの中には、読み聞かせてもらった後からは、歯磨きの時には必ず横に置いてお手本にして歯磨きをする子もいます。
そうなることを願っておすすめします。「はみがきあそび」は楽しい遊びだと思って欲しいですね。
1歳前後のおすすめ絵本その7「きんぎょがにげた」
人気作家の五味太郎さんによる、親子でかくれんぼを楽しめる絵本です。
鮮やかな色の中で赤い金魚がどこにいるのか目を凝らして探すので、自然と見る力と集中力を養えます。
よく作られた絵本です。何度も読むうちに、子どもが「ここ、ここ!」と指を指すようになるでしょう。
手先を使って指さしを促すことになりますね。
金魚以外にも「バナナはどこ?ぞうさんはどこ?」など問いかけて、絵の中から探させるように働きかけると子どもにとって物の名前を覚えながら色々なものを見る練習にもなります。
多くの保育園でも置いて定評ある絵本で、おすすめです。
1歳前後のおすすめ絵本その8「がたんごとんがたんごとん」
ものすごくシンプルな文と絵で、なぜ人気なのかいぶかしむ大人もいます。
この本の魅力は繰り返し耳に心地よい「がたんごとん」「のせてくださーい」のセリフと、読み聞かせてくれるパパママとのやり取りが子どもに喜ばれるところです。
文字だけ忠実に読んでも良いですし「今電車に乗ったのは何かな?」と子どもに問いかけても良いです。
一度読み終わってから、もう一度最初から読んでとせがむ子どもも多いのです。
また「がたんごとん」のタイミングで絵本を揺らしたり「のせてくださーい」のタイミングでスキンシップをしたり…親子で楽しむとジワジワ不思議な魅力のある絵本です。
最後のページの食卓の絵や、裏表紙の絵が可愛いです。
1歳前後のおすすめ絵本その9「じゃあじゃあびりびり」
日常生活で聞こえる音が、鮮やかで目を引くイラストとともに収められた絵本です。
音の種類が豊富なので、何度も絵を見せながら読み聞かせると、子どもが擬音をどんどんマネしたくなる、上手に作られた絵本です。
読んでいると、子どもの反応に嬉しくなります。
言葉を喋るきっかけに出来ますね!
音は、車の走る音や犬の鳴き声、蛇口から出る水の音や紙を破る音、掃除機をかける音や鶏の鳴き声、踏切の遮断機の音や赤ちゃんの泣き声、飛行機の飛ぶ音や猫の鳴き声、ラッパを吹く音が収められています。
赤ちゃんのデビュー絵本にしても良いですし、外出時に子どもに見せてご機嫌なおしに使う先輩パパママもいます。コレは買いです。
1歳前後のおすすめ絵本その10「おててがでたよ」
親と子どものじゃれ合いを絵本にした作品です。
だぼだぼの大きなTシャツを被った子どもが、かくれんぼをして手を出したり頭を出したり、顔を出したり足を出したりする物語です。
絵の子どもが足を出したページで、子どもの足を触って「足だね」と声かけすると自分の体の各部分の呼び方を覚えていけるのと同時に、お洋服を着る時にどこに体を通すかも覚えられる、これもまた大変よく作られた絵本です。
読み聞かせている親子もじゃれ合いながら遊べます。
1歳になるとお着替え練習をそろそろ始めるので、この絵本を使って橋渡しをする保育園もあります。
子どもも楽しむし、読み聞かせる大人も微笑む人気の絵本です。
1歳前後のおすすめ絵本その11「さよならさんかく」
♪まるいはなあに まるいはなあに。まるいはとまと♪など耳に気持ちよく、ミッフィー風のはっきりした絵が見やすい絵本です。
「この本を何回か読んだら、ある日、子どもが色の名前や形や物の名前を覚えていた」と好評です。
この本のフレーズを言うと泣きやむので泣き止ませにも使えるというママもいました。
細かいことを書くと「くろいはなあに。くろいはめだま」など日本人向けの記述に読めるという親御さんや「あおい(青い)はなあに。あおいはおばけ」の記載があるので、あおいちゃんには読ませにくいという人もいます。
もし本を確認して、記載が気になる人は外してくださいね。
0歳、1歳と年齢別のおすすめ絵本15冊を紹介!読み聞かせのコツや紹介動画も!まとめ
子どもから見た世界は新鮮な驚きがいっぱいなんだ、と読み聞かせるパパママの心まで洗われるような…そんな絵本ばかりを紹介しました。
最初はきょとんとした顔をしていた子どもも、繰り返される耳心地の良い擬音と大人からのスキンシップに大喜びします。
何度も何度も読み聞かせてあげてください。パパママがリラックスして子どもの反応を楽しむと、子どももどんどん吸収していきます。
子どもは絵本の面白さだけではなく、読んでくれる大人=パパママからも影響を受けています。
「パパママと一緒に楽しい!」ことがカギなのです。普段の大人の世界で忙しいパパママも、子どもと一緒に頭を柔らかくして絵本の時間を楽しんでくださいね!
さあ、あなたのお子さんは一体どんな反応を見せるでしょう♪